仮想通貨の口座だけではNFTを買い切れない理由

取引所でビットコインを買えば、そのままNFTも買えると思ってたよ。
NFTを並べている場所は取引所の外にあることがほとんどなんです。
仮想通貨の取引所は、ビットコインやイーサリアムのように「どれも同じ価値を持つ通貨」を売り買いする場所です。
一方でNFTは1点ずつ中身が違うため、同じ板の上で値段を付けて並べることができません。
そのため多くの人は、取引所で決済用の通貨を買い、それを自分のウォレットへ送ってから、NFTのマーケットで購入するという流れをたどります。
取引所選びが効いてくるのは、この「通貨を用意する」段階と「外へ送り出す」段階の2つです。
NFTを手に入れるまでは2段階に分かれる
NFTを買うまでの道のりは、大きく分けて次の2段階です。
第1段階は、日本円を入金して決済に使う通貨を買うところまでで、ここは国内の取引所が担当します。
第2段階は、買った通貨をウォレットへ送り、マーケットで気に入った作品を選んで購入するところです。
このうち第2段階は取引所の外の作業になるので、取引所の使いやすさだけでは完結しません。
例外的に、第1段階と第2段階を1つの口座の中でまとめて済ませられるサービスもあり、それが後で紹介するCoincheck NFTです。
NFTを買うまでの流れ
- 国内の取引所で口座を開き、日本円を入金する
- NFTの決済に使う通貨(イーサリアムなど)を買う
- 自分のウォレットへ通貨を送る
- マーケットに接続して、作品を選んで購入する
2026年は取引所併設のNFTマーケットが相次いで終了した
数年前まで、大手の取引所は自社のNFTマーケットを持つのが当たり前でした。
しかし現在は、その多くが姿を消しています。
Binanceは2026年7月3日に中央集権型のNFTマーケットを終了し、機能をウォレット側へ移しました。
国内でも、SBIグループのSBINFT Marketが2026年6月30日でサービスを終え、運営会社はSBI VCトレードと合併しています。
海外ではCoinbaseのNFTが2024年8月1日に、KrakenのNFTが2025年2月27日に、それぞれ終了しました。
つまり取引所の中でNFTまで買える時代は終わりつつあるというのが、2026年の前提になります。
終了した主な取引所併設マーケット
- Binance NFT:2026年7月3日に終了し、ウォレットへ移行
- SBINFT Market:2026年6月30日に終了(運営はSBI VCトレードへ合併)
- Coinbase NFT:2024年8月1日に完全終了
- Kraken NFT:2025年2月27日に終了
ビットコインではなくイーサリアムが必要になることが多い
「ビットコインでNFTを買いたい」と考える人は多いのですが、実際の決済に使われる通貨はイーサリアムが中心です。
NFTの多くはイーサリアムのブロックチェーン上で作られており、その手数料(ガス代)もイーサリアムで支払う仕組みだからです。
ビットコインの上にもOrdinalsと呼ばれるNFTに近い仕組みはありますが、扱う場所は限られています。
Binanceは2024年4月にビットコイン系のNFTのサポートを終了しており、大手ほど手を引いている分野です。
そのためまずはイーサリアムを買える環境を整えるのが、遠回りに見えて確実な進め方になります。
作品によってはポリゴンやソラナなど別のチェーンが指定されることもあるので、欲しい作品が決まっている人は、購入前にどの通貨で払うのかを確認しておきましょう。
仮想通貨NFTにおすすめの取引所ランキング6社

それで、結局どこで口座を作るのが正解なの?
決済に使う通貨の広さと、外へ送るときの手数料の2つで絞れます。
ここからは、日本に住んだまま使えて、NFTを買う準備に向いている取引所を紹介します。
評価しているのは「決済に使う通貨をそろえられるか」「外部への送金手数料はいくらか」「口座の中だけでNFTまで買えるか」「日本で使い続けられるか」の4点です。
順位は当サイトの総合評価の並びをもとに、NFT用途で条件を満たす業者だけを抜き出したものです。
| 取引所名 | 取扱銘柄 | ETHの送付手数料 | NFTマーケット | 出庫の可否 | 日本での登録 | 特徴 | 公式サイト |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Binance Japan |
66銘柄 | 銘柄ごとに設定 | 併設なし | 可(条件あり) | あり | 国内最多の銘柄数でチェーンを選ばない | 公式サイトへ |
bitFlyer |
主要銘柄を網羅 | 0.005 ETH | 併設なし | 可 | あり | 口座開設数No.1で最初の1社にしやすい | 公式サイトへ |
SBI VCトレード |
主要銘柄を網羅 | 無料 | 2026年6月に終了 | 可 | あり | 送金が無料で持ち出しに強い総合型 | 公式サイトへ |
Coincheck |
板は27銘柄 | 0.005〜0.16 ETH | Coincheck NFT | 可 | あり | 口座の中でNFTまで買える唯一の選択肢 | 公式サイトへ |
bitbank |
板取引が豊富 | 銘柄ごとに設定 | 併設なし | 可 | あり | 板取引でイーサリアムを安く仕込める | 公式サイトへ |
GMOコイン |
全26銘柄 | 無料 | 併設なし | 可 | あり | 全銘柄の送付手数料が無料の低コスト型 | 公式サイトへ |
数値は2026年8月時点で各社が公表している内容をもとにしています。
1位|Binance Japan(バイナンスジャパン):チェーンを選ばない銘柄数重視型重要度:★★★★★
NFTという目的で見たとき、Binance Japanの強みは決済に使う通貨をほぼ1社でそろえられることです。
取扱銘柄は66銘柄で、国内では断トツの多さになっています。
欲しい作品がイーサリアム以外のチェーンで発行されていた場合でも、別の取引所を開き直さずに済む場面が多くなります。
NFTは作品ごとに指定される通貨が違うため、通貨の在庫が広いことはそのまま「買い逃さない」ことにつながります。
買った通貨は自分で管理するウォレットへ送ることができ、送るときには受取人の情報を入力するトラベルルールの手続きが入ります。
一方で国内の他の取引所への出金はできませんので、国内間で資金を移す使い方には向いていません。
Binance Japanは、世界最大手として知られるBinanceの日本版で、国内の法令に沿った形で運営されている取引所です。
海外版で培われた画面構成をそのまま使えるため、取引板や注文の種類も豊富にそろっています。
日本円の入出金にも対応しており、日本円出金は同日中に処理されることが多い点も実用的です。
NFTの購入では、まとまった金額を一度に送るのではなく、必要な分だけ何度かに分けて送る人も少なくありません。
そうした使い方をするなら、通貨の在庫が広い口座を軸に置き、送り先だけを使い分けるのが結局は手数が少なく済みます。
なお、自社のNFTマーケットは持っていないため、購入そのものは外部のマーケットで行う形になります。
Binance Japanを選ぶ理由
- 取扱銘柄が66銘柄あり、作品のチェーンを選ばない
- 自分のウォレットへ通貨を送り出せる
- 日本の登録を受けた国内向けサービスで、日本円の入出金に対応
- 取引板や注文の種類が豊富で、買い方を細かく選べる
申し込む前に知っておきたい点
- 自社のNFTマーケットは持っていない
- 国内の他の取引所への出金には対応していない
- 銘柄が多いぶん、初めての人は画面で迷いやすい
- 送金時にトラベルルールの入力が必要で、ひと手間かかる
2位|bitFlyer(ビットフライヤー):最初の1社にしやすい定番型重要度:★★★★★
NFTのために初めて口座を作る人にとって、bitFlyerは迷いにくさが最大の利点になります。
口座開設数は国内で最も多く、操作の解説記事や動画も豊富にそろっています。
分からない場面が出てきたときに調べれば答えが見つかりやすいという点は、初めての送金で手が止まりやすいNFT用途では実利があります。
イーサリアムを外部のアドレスへ送るときの手数料は0.005 ETHで、金額として決まっているぶん、事前に見積もりを立てやすい形です。
ただし送金の回数が増えるほど費用はかさみますので、少額を何度も送る予定なら後述の無料の取引所と使い分けるのが現実的です。
bitFlyerは長年にわたって国内のビットコイン取引を支えてきた取引所で、セキュリティ面の評価も安定しています。
販売所と取引所の両方を備えており、少額なら販売所で手早く、まとまった額なら取引所形式で条件を詰めるという使い分けができます。
自社のNFTマーケットは持っていないため、購入は外部のマーケットで行う流れになります。
まずは1社だけ開いて全体の流れをつかみたい人、家族や知人に相談しながら進めたい人に向いた選択肢です。
bitFlyerを選ぶ理由
- 口座開設数が国内最多で、調べれば答えが見つかる安心感がある
- イーサリアムの送付手数料が0.005 ETHで固定されており見積もりやすい
- 販売所と取引所を目的で使い分けられる
- 長い運営実績があり、初めての1社として選びやすい
申し込む前に知っておきたい点
- 送付手数料が無料の取引所と比べると、送るたびに費用がかかる
- 自社のNFTマーケットは持っていない
- 販売所は売値と買値の差が広く、少額でも割高になりやすい
- クレジットカードからの入金には対応していない
3位|SBI VCトレード(エスビーアイブイシートレード):送金無料の総合型重要度:★★★★☆
外へ送り出す費用で選ぶなら、SBI VCトレードは送金手数料が無料という点で有力な候補になります。
NFTの購入は、通貨を買って終わりではなく、そこからウォレットへ送るところまでが1セットです。
送るたびに手数料が引かれる取引所だと、作品を1点買うたびに目減りしていきます。
無料で送り出せる口座を経由地として持っておくと、少額を何度も動かす買い方でも費用が積み上がりません。
なお同社が運営していたSBINFT Marketは2026年6月30日でサービスを終え、運営会社は翌7月1日にSBI VCトレードと合併しました。
つまり今のSBI VCトレードにNFTマーケットは併設されていませんが、送り出しの窓口としての価値はむしろ上がっています。
SBI VCトレードはSBIグループの取引所で、現物の売買だけでなくレバレッジ取引や積立、ステーキングまで1つの口座で扱えます。
NFTのために用意した通貨を、しばらく使わない間だけ運用に回すといった使い方もしやすい構成です。
グループとしてNFTの事業に取り組んできた経緯があるぶん、関連する情報発信が手厚い点も心強く感じられます。
送金の費用を抑えつつ、資産全体をまとめて置いておきたい人に向いています。
SBI VCトレードを選ぶ理由
- 暗号資産の送金手数料が無料で、何度送っても費用が増えない
- 現物・レバレッジ・積立・ステーキングを1口座で扱える
- SBIグループの運営で、資産をまとめて置きやすい
- NFT事業に取り組んできた経緯があり関連情報が手厚い
申し込む前に知っておきたい点
- SBINFT Marketは2026年6月30日で終了しており、NFTの購入は外部で行う
- 取扱銘柄の数はBinance Japanほど多くない
- ブロックチェーン側のガス代は別途かかる
- アプリの画面は取引向けで、NFTの情報は載っていない
4位|Coincheck(コインチェック):口座の中で買い切れる完結型重要度:★★★★☆
ウォレットの用意も送金もしたくない人にとって、Coincheckは今もNFTを口座の中で買える数少ない取引所です。
併設されているCoincheck NFTは、売買を取引所の内部で処理するオフチェーン方式を採っています。
そのため出品と購入についてはガス代を含めて無料で、ウォレットを作る必要も、送金先アドレスを登録する必要もありません。
Coincheckの口座があればそのまま使え、NFT専用の申し込みは要らない点も手間の少なさにつながっています。
決済に使える暗号資産は同社が扱う10種類以上から選べ、どの通貨で払うかは出品者が指定する仕組みです。
一方で売却するときは売却価格の10%がかかりますので、買った値段と同じ額で売ると手取りは9割になります。
損得がとんとんになる売値は買値のおよそ1.12倍で、短期で売り抜ける遊び方には向いていません。
外へ持ち出すとき(出庫)はネットワークの状況に応じて0.01〜0.16 ETHの変動制で、外から入れるとき(入庫)のガス代も利用者の負担です。
「ガス代が無料」という説明を見かけますが、無料なのは出品と購入だけなので、その点は分けて覚えておきましょう。
取扱タイトルは2025年12月時点の公式解説で26タイトルとされ、入れ替わりがあるため購入前に一覧を確認するのが確実です。
Coincheck自体は初心者向けのアプリの分かりやすさで知られており、NFTを最初の一歩として触ってみたい人に向いています。
Coincheckを選ぶ理由
- ウォレットも送金もなしで、口座の中でNFTを買える
- 出品と購入はガス代を含めて無料
- Coincheckの口座があれば追加の申し込みが不要
- 決済に使える通貨が10種類以上から選べる
申し込む前に知っておきたい点
- 売却すると売却価格の10%がかかる
- 入庫のガス代と出庫の0.01〜0.16 ETHは別途必要
- 取扱タイトルは26前後で、外部のマーケットほど広くない
- 暗号資産の送付手数料は段階制で、条件によって金額が変わる
5位|bitbank(ビットバンク):板取引で安く仕込める実用型重要度:★★★★☆
NFTの費用を根元から抑えたい人には、bitbankの板取引でイーサリアムを仕込めることが効いてきます。
販売所で買うと売値と買値の差の分だけ割高になりますが、板取引なら自分で値段を指定して買えます。
NFTを何点も買う予定があるなら、通貨を用意する段階の差が積み上がって効いてくる場面です。
板取引の銘柄が豊富で、スマートフォンのアプリでも本格的なチャート分析と注文ができる点も、この目的とかみ合っています。
送金手数料は通貨ごとに設定されているので、送る前に該当する銘柄の金額を確認しておきましょう。
板取引は必ずしもすぐ約定するとは限りませんので、欲しい作品の販売開始が迫っているときは余裕を持って仕込むのが安全です。
bitbankは板取引の定番として知られる国内の取引所で、手数料を抑えたい層から支持を集めています。
取引所形式の取扱銘柄が多く、イーサリアム以外のチェーンの通貨も板で買える場面があります。
じっくり値段を見ながら通貨をためて、狙った作品が出たときに動きたい人に向いた口座です。
bitbankを選ぶ理由
- 板取引で値段を指定して通貨を仕込める
- 取引所形式の取扱銘柄が多い
- アプリでも本格的なチャート分析と注文ができる
- 手数料を抑えたい人向けの設計になっている
申し込む前に知っておきたい点
- 送金手数料は通貨ごとに設定されており無料ではない
- 板取引は指定した値段で約定しないこともある
- 自社のNFTマーケットは持っていない
- チャート画面は情報量が多く、初めてだと戸惑いやすい
6位|GMOコイン(ジーエムオーコイン):送り出しが無料の低コスト型重要度:★★★★☆
少額の送金を何度も繰り返す買い方をするなら、GMOコインの全銘柄で送付手数料が無料という点が刺さります。
2026年5月時点で扱う26銘柄すべてが送付手数料無料に設定されており、送る回数を気にしなくて済みます。
NFTは1点ずつ値段が違うため、必要になった額だけをその都度送るという動き方になりがちです。
そのたびに手数料が引かれないというのは、費用面だけでなく「送るのをためらわなくていい」という気楽さにもつながります。
日本円の入出金手数料も無料に設定されており、口座に出し入れする段階の費用も抑えられます。
ブロックチェーン側のガス代までは無料になりませんので、そこは取引所の手数料と分けて考えてください。
GMOコインはGMOグループの取引所で、為替取引で培った操作画面の使いやすさにも定評があります。
現物のほかに暗号資産FXや貸暗号資産といったサービスも持っており、通貨を寝かせている期間の使い道も選べます。
ただし取扱銘柄の数はサービスごとに違うため、NFTで使いたい通貨が販売所と取引所のどちらで買えるかは事前に確かめておきましょう。
送り出しの費用をゼロにしたい人にとっては、順位に関係なく持っておく価値のある口座です。
GMOコインを選ぶ理由
- 全銘柄の送付手数料が無料で、何度送っても増えない
- 日本円の入出金手数料も無料
- 暗号資産FXや貸暗号資産まで1口座で使える
- 操作画面が整理されていて迷いにくい
申し込む前に知っておきたい点
- ブロックチェーンのガス代は利用者の負担になる
- 自社のNFTマーケットは持っていない
- 取扱銘柄の数がサービスごとに違うので確認が要る
- 販売所は売値と買値の差があり、少額だと割高になりやすい
ランキングに入らなかった選択肢と終了したサービス

他の取引所の名前も見かけるけど、あれは選んじゃだめなの?
今は送れない、あるいは日本から使えなくなる予定のものがあります。
NFTの話題では、ランキングに入っていない名前も比較記事でよく見かけます。
ただしそのなかには、今の時点で使うと手が止まってしまうものや、日本に住んでいると近く使えなくなるものが混じっています。
ここでは、あえて順位に入れなかったサービスと、その理由を整理します。
楽天ウォレットは暗号資産の出庫を一時停止している
楽天ウォレットは楽天ポイントで投資を始められる取引所として知られていますが、2026年8月19日から暗号資産の出庫を一時的に停止しています。
取引と入庫は通常どおり行えるものの、再開の時期は公表されていません。
NFTを買うためには通貨を外へ送り出せることが前提になるため、今の状態では購入の準備には使えません。
すでに口座を持っている人は、送り出しが必要になる予定があるなら別の取引所も用意しておくと安心です。
なお楽天グループのNFTサービスは、NFTチケットのリセールを扱う「みんなのチケット」へ刷新されています。
こちらは日本円やクレジットカードで購入でき、楽天ポイントも使える設計なので、暗号資産を用意せずにNFTへ触れたい人には別の入り口になります。
Bitgetは日本居住者向けのサービスを終了する
Bitgetはコピートレードで知られる海外の取引所ですが、2026年8月3日に日本居住者向けサービスの終了を発表しました。
すでに新規の登録は停止されており、11月1日からは決済専用のモードに切り替わり、12月31日には保有中の建玉が強制的に決済されます。
出金はその後も行えるとされていますが、これから口座を作ってNFTの準備に使うという選択肢にはなりません。
Bitgetのウォレット側にはNFTを扱う機能が残っていますが、日本に住んでいる人が入り口として選ぶ理由は薄い状況です。
Hyperliquidは分散型でNFTマーケットを持たない
Hyperliquidは運営会社を介さずに取引が成立する分散型の取引所で、日本の暗号資産交換業者ではありません。
口座開設という手続きそのものが存在せず、日本円を入金する経路も用意されていないため、最初の1社にはなりません。
NFTのマーケットを併設しているわけでもないので、この記事の評価軸では対象から外しています。
すでにウォレットを持っていて通貨を動かせる人が、次の段階として触れる場所と考えるのが実態に近い位置づけです。
海外取引所のNFTマーケットは軒並み店じまいした
数年前の記事を読むと「取引所のNFTマーケットが便利」という説明を見かけますが、その多くはすでに終了しています。
Binanceは2026年7月3日に中央集権型のマーケットを閉じ、CoinbaseとKrakenもそれぞれ2024年と2025年に撤退しました。
背景には、NFTの取引額が大きく縮んだことがあります。
すべてのブロックチェーンを合わせた2025年の取引額はおよそ55億ドルで、500億ドルを超えていた2022年からは大きく落ち込みました。
古い記事の情報をそのまま信じると存在しないサービスを探すことになるので、公開日と現在の提供状況の確認は欠かせません。
仮想通貨NFT向けに取引所を選ぶ5つの基準

自分に合う1社って、どう決めればいいの?
買いたい作品のチェーンと、送る回数の多さから逆算すると決まります。
ここまでの6社は、それぞれ得意な場面が違います。
どれを選ぶかは「どんな作品を、どのくらいの頻度で買うか」で変わるので、次の5つの基準を上から順に当てはめてみてください。
上の基準ほど、あとから取り返しにくい部分です。
決済に使う通貨を扱っているかを最初に見る重要度:★★★★★
どれだけ手数料が安くても、その作品の決済に使う通貨を扱っていなければ買えません。
欲しい作品が決まっているなら、まずその作品がどのチェーンで発行されているかを確認しましょう。
イーサリアムなら選択肢は広いのですが、それ以外のチェーンだと扱う取引所が限られます。
通貨の在庫の広さで選ぶならBinance Japanが有力で、買い逃しを避けたい人ほど銘柄数を優先する価値があります。
外部へ送るときの手数料を比べる重要度:★★★★★
NFTを買うには、通貨をウォレットへ送る作業が必ず入ります。
ここが無料か有料かで、買う点数が増えたときの合計額が変わってきます。
送付手数料が無料なのはSBI VCトレードとGMOコインで、bitFlyerはイーサリアムで0.005 ETH、Coincheckは0.005〜0.16 ETHの段階制です。
月に何度も送るなら無料の口座を経由地にし、年に数回なら手数料よりも使いやすさを優先する、という分け方が現実的です。
今その口座から出庫できる状態かを確認する重要度:★★★★☆
手数料の前に見ておきたいのが、そもそも送り出せる状態かどうかです。
楽天ウォレットのように、一時的に出庫を停止している取引所もあります。
買った通貨を動かせないと、NFTの購入そのものが止まりますので、口座を作る前に公式のお知らせを確認しておきましょう。
複数の口座を持っておくと、片方が止まってももう片方から動かせるという保険になります。
口座の中で完結させたいかで分ける重要度:★★★★☆
ウォレットの作成や送金先アドレスの登録は、初めてだと不安を感じやすい作業です。
その手間を避けたいなら、Coincheck NFTのように口座の中で買い切れるサービスを選ぶ手があります。
代わりに扱う作品は26タイトル前後にとどまるので、手間の少なさと品ぞろえは引き換えになります。
まずは仕組みに慣れたい人は口座内で完結する形から入り、慣れてから外部のマーケットへ広げるのが無理のない順番です。
日本の登録を受けた業者かを確認する重要度:★★★★☆
海外の取引所は機能が豊富に見えますが、日本居住者向けのサービスを終える動きが続いています。
Bitgetの日本撤退のように、口座を作ったあとで使えなくなると、資金を移す手間が発生します。
日本の登録を受けた業者を軸に置き、必要なときだけ外部のサービスを使うほうが、結果として手数が少なく済みます。
公式サイトに「日本の規制当局の登録を受けていない」といった掲示がある場合は、その内容も読んでから判断しましょう。
仮想通貨でNFTを買う始め方と費用の内訳

実際に買うときって、どのくらいお金がかかるの?
作品の値段に加えて、送金手数料とガス代とマーケット手数料が乗ります。
NFTの費用は作品の値段だけではありません。
どの経路で買うかによって、上乗せされる費用の数が変わります。
ここでは口座を開いてから購入するまでの手順と、経路ごとの費用の内訳を整理します。
口座開設から購入までは3ステップで進む
最初にやることは、国内の取引所で口座を開くことです。
本人確認の書類を提出して審査が終われば、日本円を入金して通貨を買えるようになります。
次に、買った通貨をウォレットへ送ります。
送金先のアドレスを1文字でも間違えると戻ってこないので、まず少額を送って着金を確かめてから残りを送るのが安全です。
最後に、マーケットへウォレットを接続して作品を購入します。
NFT購入までの3ステップ
- 口座開設と入金:本人確認を済ませ、日本円を入金する
- 通貨の購入と送金:決済に使う通貨を買い、ウォレットへ送る
- マーケットで購入:ウォレットを接続し、作品を選んで買う
Coincheck NFTなら口座の中で完結する

左側のメニューに「販売所」「暗号資産の送金」と並んで「Coincheck NFT」が入っている点が、この経路の分かりやすいところです。
別のサービスへログインし直す必要がなく、同じ口座の画面のままNFTのタイトル一覧まで進めます。
ウォレットを使わない経路を選ぶなら、Coincheck NFTが該当します。
Coincheckの口座を持っていれば追加の申し込みなしで使え、出品と購入はガス代を含めて無料です。
売買が取引所の内部で処理されるオフチェーン方式のため、この2つについてはブロックチェーンの手数料が発生しません。
一方で、売却するときは売却価格の10%がかかり、外へ持ち出す出庫では0.01〜0.16 ETHの変動制の費用がかかります。
外から作品を持ち込む入庫のガス代も利用者の負担なので、無料なのは出品と購入だけと覚えておきましょう。
出庫先はあらかじめ登録したイーサリアムのアドレスで、ERC721という規格に対応したウォレットが必要になります。
外部のマーケットを使うときは費用が3つ乗る
外部のマーケットで買う場合、費用は3つに分かれます。
1つ目は取引所からウォレットへ送るときの送金手数料で、これは取引所ごとに違います。
2つ目はブロックチェーンのガス代で、混雑する時間帯ほど高くなります。
3つ目はマーケット側の手数料で、購入や売却のタイミングでかかります。
なお大手のOpenSeaは独自トークンの発行を予告していましたが、2026年3月に無期限の延期が発表されました。
手数料の体系は変わることがあるので、購入の直前に公式の案内を確認する習慣を付けておくと安心です。
経路ごとの費用の違い
- 口座の中で買う場合:購入は無料、売却は10%、出庫は0.01〜0.16 ETH
- 外部のマーケットで買う場合:送金手数料+ガス代+マーケット手数料
ウォレットの準備と送金先アドレスの登録
外部のマーケットを使うなら、自分で管理するウォレットが必要です。
代表的なのはメタマスクで、ブラウザの拡張機能やスマートフォンのアプリとして使えます。
作成時に表示される復元用の言葉は、他人に見せると資産を丸ごと持ち出されるため、紙に控えて保管してください。
取引所側では、送金先としてそのウォレットのアドレスを登録する手続きが入ります。
登録には数時間から1営業日ほどかかることもあるので、欲しい作品の販売が始まる前に済ませておくと慌てずに済みます。
仮想通貨NFTのメリットと注意点

NFTって、結局買っておく意味はあるのかな。
楽しみ方は広がりますが、値段が付かなくなる可能性も込みで考えてください。
NFTは作品の所有をブロックチェーン上に記録する仕組みで、ゲームのアイテムや会員証のような使い方も広がっています。
一方で、市場全体の取引額は数年前と比べて大きく縮んでいます。
期待できる点と、あらかじめ知っておきたい点を並べておきます。
買う前に押さえたい良い点と気になる点
NFTの魅力は、同じものが2つとない作品を自分の資産として持てることです。
作品によっては、保有していることでゲーム内の特典やイベントの参加権が得られる場合もあります。
一方で、買った作品にいつでも買い手が付くとは限りません。
値段が付かず売れない状態も普通に起こりますので、生活に影響しない範囲の金額で始めてください。
NFTを持つ良い点
- 1点ものの作品を自分の資産として保有できる
- 保有者向けの特典やイベントに参加できる作品がある
- ゲームや会員証など、実用的な使い道が広がっている
- 取引の記録がブロックチェーンに残る
始める前に知っておきたい点
- 買い手が付かず、売りたいときに売れないことがある
- 市場全体の取引額が数年前より大きく縮んでいる
- ガス代など、作品代以外の費用が乗る
- マーケット自体が終了する可能性もある
NFTの売買にも税金がかかる
NFTを売って利益が出た場合、その利益は原則として課税の対象になります。
暗号資産で決済しているため、通貨の値上がり益と作品の売却益の両方を考える必要があります。
会社員であれば、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。
取引履歴はこまめに保存しておくと、あとから計算する手間が減ります。
判断に迷う取引が含まれるときは、税務署や税理士に確認してから申告するのが確実です。
偽のコレクションと詐欺を避ける
NFTの分野では、有名な作品に見せかけた偽物が出回ることがあります。
購入する前に、公式サイトやSNSの案内から正しいマーケットのページへ進む習慣を付けてください。
見知らぬ相手から送られてきたリンクや、無料で配るという案内には近づかないのが基本です。
ウォレットの復元用の言葉を尋ねてくる相手は例外なく詐欺なので、どんな理由があっても伝えないでください。
口座の中で完結するサービスを選ぶと、こうしたリンクを踏む機会そのものが減るという利点もあります。
仮想通貨NFTのおすすめ取引所のよくある質問
NFTは仮想通貨の口座があればすぐ買えますか。
多くの場合はすぐには買えません。取引所で決済用の通貨を買ったあと、自分のウォレットへ送り、NFTのマーケットで購入するという2段階が必要です。例外はCoincheck NFTのように取引所が併設しているマーケットで、この場合はウォレットも送金もなしで口座の中で買えます。ただし取扱タイトルは26前後にとどまるため、欲しい作品があるかどうかを先に確認してください。
ビットコインでNFTを買うことはできますか。
買える場面は限られます。NFTの多くはイーサリアムのブロックチェーン上で発行されており、購入もガス代の支払いもイーサリアムで行うのが一般的です。ビットコインの上にもOrdinalsと呼ばれる仕組みはありますが、扱う場所は多くありません。Binanceは2024年4月にビットコイン系のNFTのサポートを終了しています。まずはイーサリアムを用意できる環境を整えるのが確実です。
NFTを買うのに一番安く済む取引所はどこですか。
送り出しの費用で見るなら、送付手数料が無料のGMOコインとSBI VCトレードが有利です。GMOコインは2026年5月時点で扱う26銘柄すべてが無料で、日本円の入出金手数料もかかりません。ただしブロックチェーンのガス代は取引所の手数料とは別で、こちらは利用者の負担になります。通貨を仕込む段階まで含めるなら、板取引で値段を指定できるbitbankも候補に入ります。
Coincheck NFTの手数料はいくらかかりますか。
出品と購入はガス代を含めて無料です。売却するときは売却価格の10%がかかり、買った値段と同じ額で売ると手取りは9割になります。損得がとんとんになる売値は買値のおよそ1.12倍です。このほか外から作品を持ち込む入庫のガス代は利用者の負担で、外へ持ち出す出庫は0.01〜0.16 ETHの変動制です。無料なのは出品と購入だけと分けて覚えてください。
楽天ウォレットでNFTの準備はできますか。
2026年8月19日から暗号資産の出庫が一時停止されているため、現時点では準備に使えません。取引と入庫は通常どおり行えますが、再開の時期は公表されていません。買った通貨を外へ送れないとNFTの購入が止まってしまうので、送金が必要な予定があるなら別の口座も用意しておきましょう。なお楽天グループのNFTサービスは「みんなのチケット」へ刷新され、日本円で購入できます。
海外の取引所のNFTマーケットは使えますか。
大手の多くはすでに終了しています。Binanceは2026年7月3日に中央集権型のマーケットを閉じてウォレットへ機能を移し、Coinbaseは2024年8月、Krakenは2025年2月に撤退しました。国内でもSBINFT Marketが2026年6月30日で終了しています。また、Bitgetは2026年8月3日に日本居住者向けサービスの終了を発表しているため、これから入り口として選ぶ選択肢にはなりません。
NFTを売って利益が出たら税金はかかりますか。
かかります。暗号資産で決済しているため、通貨の値上がり益と作品の売却益の両方を考える必要があります。会社員であれば、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。売却だけでなく通貨同士の交換も課税の対象になるため、取引履歴はこまめに保存してください。判断に迷う取引があるときは、税務署や税理士に確認してから申告するのが確実です。
仮想通貨NFTのおすすめ取引所まとめ
仮想通貨でNFTを買うときは、取引所そのものにNFTが並んでいるわけではないという前提から入るのが近道です。
2026年に入ってから、Binance NFTやSBINFT Marketをはじめ、取引所が併設していたマーケットは相次いで終了しました。
そのため取引所選びの物差しは、決済に使う通貨をそろえられるか、そして買った通貨を外へ送り出せるかの2点に移っています。
通貨の在庫の広さで選ぶならBinance Japan、初めての1社にするならbitFlyer、送り出しの費用を抑えるならSBI VCトレードとGMOコインが候補です。
ウォレットも送金もなしで買い切りたいなら、口座の中で完結するCoincheck NFTがほぼ唯一の選択肢になります。
板取引で通貨を安く仕込みたい人には、bitbankという選び方もあります。
一方で楽天ウォレットは暗号資産の出庫を一時停止しており、Bitgetは日本居住者向けサービスの終了を発表しているため、今から入り口にするのは避けたほうが無難です。
費用は作品の値段だけでなく、送金手数料とガス代とマーケット手数料が乗ることも忘れないでください。
Coincheck NFTを使う場合も、購入は無料でも売却で10%かかるため、短期で売り抜ける遊び方には向いていません。
利益が出れば確定申告が必要になるので、取引履歴の保存もあわせて習慣にしておきましょう。
まずは送り出しが無料の口座を1つと、通貨の在庫が広い口座を1つ持っておくと、欲しい作品が出たときに手が止まりません。