仮想通貨のIEOとは?取引所選びが結果を左右する仕組み

そもそもIEOって何を買っていることになるの?
上場前の新しいトークンを、取引所を通して買っています。
IEOは「Initial Exchange Offering」の頭文字をとった言葉で、日本語にすると取引所を通じた新規トークンの販売です。
新しくトークンを発行したい会社が、暗号資産の取引所に販売を任せる形で資金を集めます。
買う側から見ると、まだ市場で値段がついていないトークンを、あらかじめ決められた1枚あたりの価格で申し込めるということになります。
たとえばコインチェックが2025年に扱ったファンプラ(FPL)は1枚1円、GMOコインが2024年に扱ったNOT A HOTEL COIN(NAC)は1枚1,000円という値段が先に決まっていました。
取引所が発行元を審査してから売り出される
IEOの一番の特徴は、販売の前に取引所が発行元の会社や資金の使い道を審査する点にあります。
かつて流行したICOでは、発行元がインターネット上で直接トークンを売っていたため、集めたお金を持ち逃げする事例が相次ぎました。
IEOでは、国の登録を受けた暗号資産交換業者が間に入り、事業の中身や資金計画を確認したうえで販売します。
さらに、販売や取扱いに関する開示情報が書面として公開されるため、買う側は発行数量や資金の使い道を読んでから判断できます。
審査があるからといって値上がりが保証されるわけではありませんが、少なくとも「誰が発行しているのか分からない」という状態は避けられます。
審査の中身は、発行元の会社の実態、集めたお金を何に使うのか、トークンが実際に使われる場所があるのかといった点です。
日本では暗号資産を扱う事業者に登録制がしかれており、登録を受けた会社だけが国内の利用者にトークンを売れます。
そのため国内で新しいトークンを売り出す方法としては、取引所を通すIEOがほぼ唯一の現実的な選択肢になっています。
言い換えると、日本に住んだまま参加できる新規トークンの販売は、この記事で扱う3社が実施するものにほぼ限られるということです。
ICOやIDOとの違いを表で整理する
似た言葉が並ぶので、販売する場所と審査する人という2点で整理しておきましょう。
| 方式 | 販売する場所 | 審査する人 |
|---|---|---|
| IEO | 暗号資産の取引所 | 取引所が発行元を審査 |
| ICO | 発行元のサイト | 実質的に審査なし |
| IDO | 分散型の取引所 | 運営が不在で審査なし |
日本では、国内の登録業者を通すIEOが事実上の主流になっています。
海外の取引所が実施するIDOには日本居住者が参加できない場合が多く、参加できたとしても日本語のサポートは受けられません。
初めて新規トークンの販売に参加するなら、国内の取引所が実施するIEOから入るのが現実的です。
日本語で書かれた開示情報を読めること、そして困ったときに日本語で問い合わせできることは、初めてのうちは想像以上に効いてきます。
口座がないと申し込めないから取引所選びが先になる
IEOの申し込みは、実施する取引所の口座からしか行えません。
しかも募集期間は数週間程度で終わることが多く、コインチェックのファンプラは2025年11月4日に受付が終了しています。
口座開設の申し込みから本人確認が完了するまでには、混み具合によって数日かかることもあります。
さらに入金してから残高が反映されるまでの時間も見ておく必要があり、銀行の営業時間の関係で翌営業日になる場合もあります。
人気の案件では、募集が始まったという報道が出てから口座開設の申し込みが一気に増え、審査そのものが混み合うことも考えられます。
つまり案件を見てから口座を作る順番では、間に合わない可能性が高いということです。
IEOに参加するための前提
- 実施する取引所の口座を募集開始より前に開いておく
- 本人確認まで終わらせ、日本円を入金できる状態にしておく
- 案件は1年に1件あるかどうかなので、口座は複数持っておく
次の章では、実際に国内でIEOを実施した3社を、実施件数と手数料で並べて比べます。
仮想通貨IEOにおすすめの取引所ランキング3社

3社しかないなら、どこから口座を作ればいいの?
次の募集が来る可能性が高い順に並べています。
ここで並べている順番は、取引所としての総合的な人気ではなく、IEOという目的だけで見た順番です。
見ているのは、これまでの実施件数、直近で実施した時期、販売手数料、1口あたりいくらから申し込めるかの4点になります。
実施件数を最も重く見ているのは、IEOが「参加したいときに参加できるもの」ではないためです。
案件が回ってくる回数が多い取引所ほど、口座を開いておく価値が高くなります。
なお、ここに出てくる3社以外の国内取引所は、2026年8月の時点で自社のIEOを実施した実績を公表していません。
bitbankやSBI VCトレード、Binance Japanなども国内では広く使われていますが、IEOという目的では候補になりません。
海外の取引所や海外FXの業者が行う新規トークンの販売も、日本に住んでいる人は参加できない場合がほとんどです。
| 取引所名 | 実施件数 | 直近の案件 | 販売手数料 | 1口の目安 | 上場後の売買 | 特徴 | 公式サイト |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Coincheck |
4件 | ファンプラ(2025年11月) | 8% | 案件ごとに設定 | 取引所形式でも可 | 国内初のIEOを担当した実施件数No.1 | 公式サイトへ |
GMOコイン |
2件 | NOT A HOTEL COIN(2024年12月) | 5% | 1万円(NACの場合) | 販売所と取引所で可 | 目標20億円を満額調達した国内最大の案件 | 公式サイトへ |
bitFlyer |
1件 | エルフトークン(2024年3月) | 開示情報で確認 | 6,250円(ELFの場合) | 販売所と取引所で可 | 口座開設数の多さで知られる定番の1件型 | 公式サイトへ |
数値は2026年8月時点で各社が公表している内容をもとにしています。
1位|Coincheck(コインチェック):実施件数が国内最多の本命型重要度:★★★★★
IEOという目的で1社だけ選ぶなら、実施件数が4件と国内で最も多いコインチェックが第一候補になります。
扱ってきたのは、パレットトークン(PLT)、フィナンシェトークン(FNCT)、ブリリアンクリプトトークン(BRIL)、ファンプラ(FPL)の4案件です。
このうちパレットトークンは日本で初めてのIEOとして実施され、以降も1年から1年半に1件ほどのペースで新しい案件が続いています。
次の募集が回ってくる回数が最も多いという点は、参加できる機会そのものを増やすことにつながります。
1枚あたりの販売価格は、パレットトークンが4.05円、フィナンシェトークンが0.41円、ブリリアンクリプトトークンが21.6円、ファンプラが1円でした。
単価の低い案件が多いため、申し込む口数で金額を細かく調整しやすいのも初めての人には扱いやすい点です。
| 案件 | 販売価格 | 申込終了 | 販売割合 |
|---|---|---|---|
| ファンプラ(FPL) | 1枚1円 | 2025年11月4日 | 総発行量の10% |
| ブリリアンクリプトトークン(BRIL) | 1枚21.6円 | 2024年6月10日 | 総発行量の7% |
| フィナンシェトークン(FNCT) | 1枚0.41円 | 2023年3月7日 | 総発行量の13% |
| パレットトークン(PLT) | 1枚4.05円 | 国内初の案件 | 総発行量の23% |
販売割合とは、そのトークンの総発行量のうち何割をIEOで売り出したかという数字です。
売り出す割合が小さいほど手に入る数量も限られるため、人気の案件では抽選の倍率が上がりやすくなります。
一方で費用面では注意が必要で、販売手数料が8%かかります。
これは1枚あたりの販売価格とは別に乗る費用で、たとえば10万円分を申し込むと8,000円が上乗せされる計算になります。
3社の中では最も高い水準なので、値上がりを見込むときはこの分を差し引いて考えてください。
言い換えると、販売価格と同じ値段で上場後に売った場合、手数料の分だけ手取りは減ります。
損得の分かれ目は販売価格そのものではなく、手数料を上乗せした金額を上回るかどうかになります。
コインチェックは、アプリの画面の分かりやすさで知られる国内の取引所で、登録番号は関東財務局長第00014号です。
日本円の出金手数料は407円、取引所形式ではビットコインやイーサリアムなど主要21銘柄の売買手数料が無料になっています。
日本円の入金は銀行振込なら無料で、コンビニ入金とクイック入金は3万円未満で770円という設定です。
IEOの申し込みに使う資金を入れるだけなら、余裕をもって銀行振込を選べば費用はかかりません。
IEOで手に入れたトークンのうち、フィナンシェトークン、ブリリアンクリプトトークン、ファンプラは、上場後に取引所形式でも売買できます。
なお2026年8月の時点では、掲載されている4案件はすべて申込が終了しています。
今すぐ申し込める案件はありませんので、次の告知に備えて口座だけ先に用意しておく使い方になります。
案件の一覧は公式サイトのIEOページにまとまっており、募集が始まると申込終了の表示が申し込みのボタンに変わります。
口座を作ったうえでこのページを時々見に行くだけでも、告知を取りこぼす可能性はかなり下がります。
Coincheckを選ぶ理由
- 実施件数が国内最多の4件で、次の案件が回ってきやすい
- 国内初のIEOを担当した実績があり、進め方が安定している
- 1枚1円前後の案件が多く、少額から口数を決めやすい
- 上場後は取引所形式でも売買でき、売り方を選べる
申し込む前に知っておきたい点
- 販売手数料が8%と3社の中で最も高い
- 掲載中の4案件はすべて申込が終了している
- 販売所での売買はスプレッドが0.1〜5.0%かかる
- 抽選のため、申し込んでも買えないことがある
2位|GMOコイン(ジーエムオーコイン):調達額が国内最大の実力型重要度:★★★★★
GMOコインの実施件数は2件ですが、IEOの規模という点では国内で最も大きな案件を扱っています。
2024年に販売したNOT A HOTEL COIN(NAC)は、目標としていた20億円を満額で調達しました。
1枚あたりの募集価格は1,000円、1口は10枚なので、最低でも1万円から申し込む形でした。
募集期間は2024年10月31日の11時から12月7日の8時59分までで、上場は同年12月13日です。
もう1件は2022年に販売したFCRコインで、こちらは1枚2.2円、1口2,500枚なので1口5,500円から申し込めました。
発行したのは沖縄のサッカークラブを運営する会社で、地域のクラブが資金を集める手段としてIEOが使われた例になります。
| 案件 | 募集価格 | 1口 | 募集期間 |
|---|---|---|---|
| NOT A HOTEL COIN(NAC) | 1枚1,000円 | 10枚(1万円) | 2024年10月31日〜12月7日 |
| FCRコイン(FCR) | 1枚2.2円 | 2,500枚(5,500円) | 2022年4月27日〜5月18日 |
2つの案件で1口の金額に倍近い開きがあることからも、必要な資金は案件ごとに確かめる必要があると分かります。
費用の面では、手数料が購入金額の5%とコインチェックより低く抑えられている点が実利になります。
また、申し込んだ口数の一部だけが当たる部分当選という仕組みがあり、全部外れるか全部当たるかの二択ではありません。
まとまった口数を申し込んだときに、資金が丸ごと戻ってくる空振りになりにくいという意味があります。
たとえば10口を申し込んで3口だけ当選した場合、残りの7口分の日本円はそのまま口座に戻ります。
当たるか外れるかの二択ではないぶん、希望する金額を素直に申し込みやすい設計です。
GMOコインは、送金手数料と日本円の入出金手数料が無料という点で知られる取引所です。
取引所形式では、注文を板に並べる側の手数料がマイナスに設定されており、条件によっては受け取る側に回れます。
扱っているサービスの幅も広く、販売所と取引所に加えて、暗号資産FXや貸暗号資産、ステーキングまで1つの口座でまかなえます。
IEOで手に入れたトークンを売らずに持ち続ける場合でも、置き場所として使いやすい口座です。
IEOで手に入れたトークンをそのまま同じ口座で売買でき、外へ送るときの費用もかからない形になっています。
ただし公式ページには「現在、募集中のIEOはありません」と表示されており、こちらも次の告知待ちの状態です。
GMOコインを選ぶ理由
- 手数料が購入金額の5%で3社の中では低い
- 国内最大となる20億円の調達を成立させた実績がある
- 部分当選があり、申込口数の一部だけ当たる場合がある
- 送金手数料と日本円の入出金手数料が無料
申し込む前に知っておきたい点
- 実施件数は2件で、ペースは2年に1件ほど
- 1口1万円の案件があり、少額では試しにくい
- 現在は募集中の案件がない
- 人気の案件では申込口数の一部しか当たらない
3位|bitFlyer(ビットフライヤー):実績1件の様子見型重要度:★★★★
bitFlyerがIEOとして扱ったのは、2024年のエルフトークン(ELF)1件だけです。
発行したのはブロックチェーンゲームを手がける会社で、ゲーム内で使われることを前提にしたトークンでした。
1枚あたりの価格は12.50円、1口は500枚なので1口6,250円、販売した数量は総発行量10億枚の1割にあたる1億枚です。
販売総額は12億5,000万円で、申込の受付は2024年2月9日の19時から2月20日まで、上場は3月27日でした。
上場初日は、まず注文を集めて1つの値段で約定させる板寄せから始まり、その後に通常の売買へ移る流れが取られています。
この方式は、最初の1回で買いと売りの希望をまとめて突き合わせるため、開始直後の極端な値段のつき方をある程度ならす狙いがあります。
申し込みの受付から上場までは1か月以上あいており、手に入れてすぐ売れるわけではない点も覚えておいてください。
ただしその後の新しい案件は公表されていませんので、次があるかどうかは読みにくい状況です。
IEOだけを目的に口座を作るのであれば、優先度は3番目になります。
とはいえ1件実施したという事実は、社内に進め方の経験があるという意味でもあります。
新しい案件が発表されたときにすぐ動けるよう、上位2社を開いたあとの3社目として考えておくとよいでしょう。
bitFlyerそのものは、口座開設数の多さで知られる国内でも定番の取引所です。
情報が多く、操作に迷ったときに調べれば答えが見つかりやすいという点は、初めての人にとって実利があります。
日本円の入金は銀行振込、クイック入金、コンビニ入金の3つに対応しており、クレジットカードでの入金には対応していません。
提携しているクレジットカードは発行されていますが、これは決済で使うためのもので、口座に日本円を入れる手段ではありません。
申し込みの直前になってから入金方法で迷わないよう、使える手段は先に確認しておきましょう。
エルフトークンは上場後もbitFlyerで売買できるため、IEOで手に入れたあとの出口が同じ口座にある形です。
すでにbitFlyerの口座を持っているなら追加の作業はいりませんし、持っていないなら上位2社を先に開くほうが機会は増えます。
bitFlyerを選ぶ理由
- 口座開設数が多く、操作の情報を見つけやすい
- エルフトークンは上場後も同じ口座で売買できる
- 1口6,250円と、まとまった資金がなくても申し込めた
- 販売所と取引所の両方があり、売り方を選べる
申し込む前に知っておきたい点
- IEOの実績は1件だけで、次の予定は公表されていない
- 販売手数料は案件ごとの開示情報を読む必要がある
- クレジットカードでの日本円入金には対応していない
- IEO目的だけで作るなら優先度は3番目になる
仮想通貨IEOにおすすめの取引所を選ぶ4つの基準


3社の中から選ぶときは何を見ればいいの?
実施件数、手数料、1口の金額、そして売る場所の4点です。
画像はGMOコインのIEOページで、募集がない期間は「現在、募集中のIEOはありません」と表示されます。
この一文の有無を見るだけで、いま申し込める案件があるかどうかを確かめられます。
IEOは案件の数が限られるため、取引所の一般的な人気とは違う物差しが必要になります。
ここでは口座を作る前に確認しておきたい4つの基準を、重要な順に並べました。
実施件数と直近の実施時期を見る重要度:★★★★★
最も大切なのは、その取引所がこれまで何件のIEOを実施し、直近ではいつ行ったかという点です。
参加できる機会そのものが増えなければ、口座を作っても出番が来ません。
コインチェックは4件で直近が2025年11月、GMOコインは2件で直近が2024年12月、bitFlyerは1件で2024年3月です。
過去1年以内に実施している取引所は、次の案件の準備が進んでいる可能性も高いと考えられます。
逆に2年以上実施していない取引所は、IEOそのものを続けるかどうかが読めません。
口座を作る手間は1社あたり10分ほどですが、審査を待つ時間まで含めると数日かかるため、実績のある取引所から順に開いていくのが効率的です。
販売手数料と1口あたりの金額を確認する重要度:★★★★
IEOでは、1枚あたりの販売価格とは別に手数料がかかります。
コインチェックは8%、GMOコインはNOT A HOTEL COINのときで購入金額の5%でした。
上場した直後に販売価格と同じ値段で売った場合、この手数料の分だけ手取りが減ります。
また1口あたりの金額も案件によって差があり、NOT A HOTEL COINは1万円、エルフトークンは6,250円、FCRコインは5,500円からでした。
1口の単価が高いほど、少額で様子を見るという申し込み方はしにくくなります。
初めて参加するなら、まず1口だけ申し込んで抽選から受け取りまでの流れを体験してみるという使い方もあります。
上場後に同じ口座で売買できるかを見る重要度:★★★★
IEOで手に入れたトークンは、上場して初めて売れる状態になります。
3社とも自社で扱いを始めるため、買った口座がそのまま売る場所になります。
コインチェックの場合、フィナンシェトークンやブリリアンクリプトトークン、ファンプラは取引所形式でも売買でき、値段を指定して売れる形です。
外の取引所へ送る手間をかけずに済むかどうかは、初めて売るときの負担に直結します。
販売所の形式しか使えない場合、売る値段を自分で指定できず、提示された値段で売ることになります。
取引所形式が使えるなら、たとえば販売価格の2倍で売るといった注文をあらかじめ置いておくこともできます。
募集の告知に気づける仕組みがあるか重要度:★★★
IEOの募集は、始まってから終わるまでが数週間しかありません。
そのため、口座を作ったうえで告知に気づける状態を作っておく必要があります。
各社のお知らせページに加え、アプリの通知やメールの受信設定を有効にしておきましょう。
複数の口座を持っておけば、どこかの取引所が実施したときに取りこぼしを防げます。
3社ともIEOの専用ページを持っているので、ブックマークしておくと確認の手間が減ります。
なお国内のIEOは1年に1件あるかどうかというペースなので、毎日確認する必要はありません。
仮想通貨IEOのやり方は5つのステップ


申し込むときの流れはどんな感じなの?
口座を作って入金し、口数を決めて申し込むだけです。
画像はコインチェックのIEOページで、案件ごとに総発行量、販売総数、販売割合、販売価格が並んでいます。
募集していない期間はカードの右下が「申込終了」の表示になり、募集が始まるとここが申し込みのボタンに変わります。
IEOの手順は3社ともほぼ同じで、難しい操作はありません。
大切なのは、募集が始まる前にどこまで済ませておけるかという点です。
IEOに参加する5つのステップ
- 実施する取引所で口座を開き、本人確認を終える
- 日本円を入金し、申し込みたい金額を用意する
- 募集期間中に口数を指定して申し込む
- 抽選の結果を確認し、当選分の代金が引かれる
- トークンを受け取り、上場後に売買する
口座開設と入金は募集が始まる前に済ませる
最初のステップは口座開設です。
本人確認では、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類と、スマートフォンでの顔の撮影が必要になります。
申し込みから完了までは早ければ当日ですが、混み合う時期には数日かかることもあります。
書類の写真がぶれていたり、住所の表記が書類と一致していなかったりすると、その分だけやり直しになります。
引っ越しをしたばかりで住所が古いままの書類しかない場合は、先に書類の更新から必要になる点にも注意してください。
日本円の入金方法は取引所によって違い、コインチェックは銀行振込のほかコンビニ入金やクイック入金にも対応しています。
銀行振込であれば入金そのものの手数料はかからないため、時間に余裕があるときはこちらが無難です。
コンビニ入金やクイック入金は即時で反映される代わりに、3万円未満で770円といった手数料がかかります。
募集の締切が迫っているときの手段と考え、普段は銀行振込を使うほうが費用は抑えられます。
なお入金しただけでは申し込みにならないので、募集ページから改めて手続きが必要です。
募集期間中に口数を決めて申し込む
募集が始まったら、専用のページから口数を指定して申し込みます。
IEOは1枚単位ではなく、決められた口数の単位で申し込む形が一般的です。
たとえばNOT A HOTEL COINは1口10枚で1万円、エルフトークンは1口500枚で6,250円という設定でした。
申し込んだ金額は抽選が終わるまで拘束され、その間はほかの売買に使えません。
生活に必要なお金まで入れてしまうと身動きが取れなくなるので、失っても困らない範囲にとどめてください。
申し込みの締切は分単位で決まっており、NOT A HOTEL COINの場合は最終日の8時59分で受付が終わりました。
締切当日は混み合うことも考えられるため、前日までに手続きを終えておくと安心です。
抽選の結果を確認してトークンを受け取る
募集が締め切られると抽選が行われ、当選した口数の分だけ代金が引かれます。
GMOコインのように、申し込んだ口数の一部だけが当たる部分当選が起きる場合もあります。
外れた分の日本円はそのまま口座に戻るので、手数料を取られることはありません。
当選するとトークンが口座に付与され、上場日を迎えると売買できるようになります。
付与された時点では売買ができないため、口座の中に数量だけが表示されている状態になります。
上場日は募集の終了から1か月ほど先に設定されることが多く、その間に発行元から進捗の発表が出ることもあります。
上場の初日は買いと売りが一度に集まるため、値段が大きく動きやすい時間帯です。
慌てて売る必要はありませんので、値動きが落ち着いてから判断する方法もあります。
売るタイミングを決めておきたい場合は、上場前に「販売価格の何倍になったら売る」という目安を自分の中で作っておくと迷いません。
反対に、値段が下がったときにどこで手放すかも決めておくと、下げ続ける相場を持ち続けてしまう事態を避けられます。
仮想通貨IEOで失敗しないための注意点

IEOに当たれば必ず儲かるわけじゃないの?
当選と値上がりは別の話なので、そこは分けて考えてください。
IEOは上場前に買えるという性質から、当たれば得をすると受け取られがちです。
しかし実際には、上場後に販売価格を下回る案件もあります。
参加する前に、次の3つは押さえておいてください。
当選しても値上がりが約束されるわけではない
IEOで決まっているのは販売価格だけで、上場後の値段は買う人と売る人のバランスで決まります。
上場の直後は、申し込んだ人がいっせいに売ることで値段が下がりやすい傾向があります。
販売価格を下回ることもありますので、必ず利益が出る仕組みではないと理解しておきましょう。
そのトークンが実際に使われる予定はあるのか、発行元がどんな事業を進めているのかは、開示情報を読んで確かめてください。
過去の案件を見ると、ゲームや宿泊、スポーツクラブの応援など、トークンの使い道は事業の中身と結び付いています。
その事業が続くかどうかが値段を支えるため、上場後の値動きだけを見て判断するのは危うい進め方です。
申し込んだ金額は抽選が終わるまで拘束される
申し込みを入れた時点で、その金額は口座の中で拘束されます。
抽選が終わるまでは引き出せず、ほかの銘柄を買うこともできません。
募集期間が1か月以上に及ぶ案件もあり、その間は資金が動かせない状態になります。
相場が大きく動いたときに対応できなくなるため、口座の資金すべてを申し込みに回すのは避けてください。
外れた分の日本円は戻ってきますが、戻るのは抽選が終わったあとです。
その間にビットコインが大きく下げても買い増しできないという機会の損失は、金額に表れないぶん見落とされがちです。
手数料と税金の扱いを先に確認する
費用は販売価格だけではありません。
コインチェックは8%、GMOコインはNOT A HOTEL COINで購入金額の5%の手数料がかかりました。
手数料の分だけ実質的な取得価格は上がりますので、損得の分かれ目もその分だけ高くなります。
また、売って利益が出た場合は原則として雑所得となり、会社員であれば給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。
取引の履歴はこまめに保存し、判断に迷う取引があるときは税務署や税理士に確認してください。
仮想通貨IEOのおすすめに関するよくある質問
いま申し込める仮想通貨のIEOはありますか。
2026年8月の時点では、3社とも募集中の案件はありません。GMOコインの公式ページには「現在、募集中のIEOはありません」と表示されており、コインチェックに掲載されている4案件もすべて申込が終了しています。国内のIEOは1年に1件あるかどうかというペースのため、告知を待つ形になります。口座開設と本人確認には数日かかることもあるので、募集が始まってから動くのではなく、先に口座を用意しておくのが現実的です。
IEOに参加するにはいくら必要ですか。
案件ごとに1口の金額が決まっています。過去の例では、NOT A HOTEL COINが1口10枚で1万円、エルフトークンが1口500枚で6,250円、FCRコインが1口2,500枚で5,500円でした。これに加えて販売手数料がかかり、コインチェックは8%、GMOコインはNOT A HOTEL COINのときで購入金額の5%です。10万円分を申し込むなら、手数料まで含めて10万5,000円から10万8,000円ほどを用意しておくと安心です。
申し込めば必ず買えますか。
買えるとは限りません。人気の案件では申込が販売総額を上回るため、抽選になります。GMOコインには申し込んだ口数の一部だけが当たる部分当選という仕組みがあり、全部が当たるとは限らない代わりに、まったくの空振りになりにくい形です。外れた分の日本円は口座にそのまま戻り、手数料は引かれません。当選しなかった場合に備えて、上場後に取引所で買うという方法も選択肢に入れておきましょう。
IEOとICOは何が違いますか。
販売する場所と、発行元を審査する人が違います。ICOは発行元が自分のサイトで直接トークンを売る方式で、審査が実質的にありませんでした。そのため資金を集めたまま事業が進まない事例が相次ぎ、日本ではほとんど行われなくなっています。IEOは国の登録を受けた暗号資産の取引所が販売を担い、事業の中身や資金の使い道を確認したうえで売り出します。買う側は開示情報を読んでから判断できるという違いがあります。
IEOで買ったトークンはいつ売れますか。
上場日を迎えてからです。エルフトークンの場合、申込の締切が2024年2月20日で、上場は3月27日でした。上場の初日はまず注文を集めて1つの値段で約定させる板寄せから始まり、その後に通常の売買へ移ります。案件によっては一定期間売却できないロックアップの条件が付くことがあるため、申し込む前に開示情報で確認してください。上場直後は値動きが荒くなりやすいので、落ち着くまで待つという判断もあります。
どの取引所の口座を作っておけばいいですか。
国内でIEOの実績があるのは、コインチェック、GMOコイン、bitFlyerの3社です。1社だけ選ぶなら、実施件数が4件で直近も2025年11月に実施しているコインチェックが有力です。手数料を抑えたい場合はGMOコインが5%と低く、送金や日本円の入出金の手数料も無料です。案件はどの取引所で実施されるか分からないため、余裕があれば上位2社の口座を持っておくと取りこぼしを防げます。
IEOの利益に税金はかかりますか。
かかります。暗号資産の売却で得た利益は原則として雑所得に区分され、給与所得などと合算して課税されます。会社員の場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。売って日本円に戻したときだけでなく、ほかの暗号資産と交換したときや、決済に使ったときも課税の対象になります。取得価格には販売手数料も含めて計算できるため、申込の記録は必ず保存しておいてください。
仮想通貨IEOのおすすめ取引所まとめ
仮想通貨のIEOは、取引所が審査した新しいトークンを上場前に決まった値段で買える仕組みです。
ただし申し込めるのは、その取引所に口座を持っている人だけという条件がつきます。
国内で実際にIEOを実施したのは、コインチェック、GMOコイン、bitFlyerの3社です。
参加できる機会の多さで選ぶなら、実施件数が4件で直近も2025年11月に実施しているコインチェックが軸になります。
手数料を抑えたいなら購入金額の5%で済むGMOコイン、すでに口座があるならbitFlyerという順で考えると迷いません。
一方で、当選と値上がりは別の話です。
上場後に販売価格を下回る案件もあり、申し込んだ金額は抽選が終わるまで拘束されます。
生活に必要なお金は入れず、失っても困らない範囲で口数を決めてください。
はじめの1回は1口だけ申し込み、抽選から受け取り、そして売るところまでを通しで経験してみるのが安全な入り方です。
流れが分かってから金額を増やしても、次の案件までには十分な時間があります。
2026年8月の時点では3社とも募集中の案件がないため、いま動くとすれば口座の準備だけです。
告知が出てから口座を作っていては間に合わないので、次の案件に備えて先に開いておきましょう。
口座を持っていること自体に費用はかからず、使わなければ手数料も発生しません。
IEOの募集が来なかったとしても、その口座はビットコインの積み立てや現物の売買にそのまま使えます。