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仮想通貨の損失は繰越できる?損益通算と確定申告の注意点を解説

仮想通貨の損失は繰越できる?損益通算と確定申告の注意点を解説

今年の仮想通貨の損失って、来年の利益と相殺できるの?

今の制度では繰り越せず、損失は同じ年のうちにしか使えません。

仮想通貨で損失が出てしまい、この損は税金の計算で取り戻せるのか、確定申告をしたほうがいいのか迷っていませんか。
株のように翌年へ持ち越せると思っていた方も多いはずです。

この記事では、損失を繰り越せない理由と、同じ年の中で相殺できる範囲、損失が出た年の申告の考え方を順番に説明します。
損失をむだにしないために年内にできる対策と、2028年からの改正で変わる点も分かります。

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目次

    仮想通貨の損失は翌年に繰越できない|今の課税ルール

    仮想通貨の損失の扱い 現行と改正後現行(2027年まで)総合課税の雑所得改正後(2028年〜有力)特定暗号資産の分離課税損失の翌年繰越はできない相殺は同じ年の雑所得の中だけ給与所得とは損益通算できない税率は最大55%損失を3年間繰越できる税率は一律20.315%2027年までの損失は対象外海外取引所・DEXは対象外VS※令和8年度税制改正の内容・2026年10月時点。適用時期は見込み
    仮想通貨の損失の扱い 現行と改正後現行(2027年まで)総合課税の雑所得損失の翌年繰越はできない相殺は同じ年の雑所得の中だけ給与所得とは損益通算できない税率は最大55%改正後(2028年〜有力)特定暗号資産の分離課税損失を3年間繰越できる税率は一律20.315%2027年までの損失は対象外海外取引所・DEXは対象外VS※令和8年度税制改正の内容・2026年10月時点。適用時期は見込み

    株なら損失を3年間繰り越せるって聞いたけど、仮想通貨も同じじゃないの?

    仮想通貨は雑所得なので、損失を持ち越す仕組みがありません。

    仮想通貨(暗号資産)の売買で出た損失は、2026年10月時点の制度では翌年以降に繰越できません。

    その年の損失は、その年の計算の中でしか使えないということです。

    なぜ株と扱いが違うのかは、仮想通貨の利益がどの所得の区分に入るかを知ると理解しやすくなります。

    仮想通貨の利益と損失は「雑所得」として計算する

    個人が仮想通貨を売ったり、ほかの通貨と交換したりして得た利益は、原則として雑所得に区分されます。

    雑所得は給与所得などと合計して税率を決める総合課税で、所得税は5〜45%の7段階、これに住民税10%が加わるため、合計で最大55%になります。

    そして税法上、雑所得の損失には繰越の規定がありません。

    株やFXのように「損失の繰越控除」が用意されている所得とは、ここが大きく違います。

    株式やFXとの損失の扱いを比較

    同じ投資でも、商品によって損失の扱いはかなり違います。

    次の表で、仮想通貨と上場株式、FXの違いを比較してみましょう。

    投資商品ごとの損失の扱いの比較
    項目 仮想通貨(現行) 上場株式 FX(国内)
    所得の区分 雑所得(総合課税) 譲渡所得等(申告分離課税) 先物取引に係る雑所得等(申告分離課税)
    税率 5〜55% 20.315% 20.315%
    損失の繰越 できない 3年間できる 3年間できる
    給与との損益通算 できない できない できない

    ※2026年10月時点の制度。税率には復興特別所得税を含みます。

    株やFXも給与との損益通算はできませんが、損失を3年間繰り越して翌年以降の利益と相殺できます。

    仮想通貨にはこの繰越の仕組みがないため、損失を出した年と利益を出した年がずれると、税金の面で不利になりやすいのです。

    繰越できないとどのくらい不利になるのか

    具体的な数字で見てみましょう。

    たとえば会社員の方が2026年に仮想通貨で50万円の損失を出し、2027年に50万円の利益を出したとします。

    2年間を通して見れば、損益はプラスマイナスゼロです。

    それでも2026年の損失は2027年に持ち越せないので、2027年の50万円の利益にはそのまま税金がかかります。

    給与の所得税率が20%の人なら、住民税10%とあわせて約15万円の税金を納めることになります。

    繰越できない現行ルールのポイント

    • 損失はその年の計算の中でしか使えない
    • 翌年に利益が出ても前年の損失は差し引けない
    • 2年通算で損益ゼロでも、利益の出た年には税金がかかる

    損失を使えるのは「同じ年のうち」だけだと覚えておきましょう。

    だからこそ、損失が出ている年にほかの通貨で利益が出ていれば、年内に相殺しておくことが大切になります。

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    仮想通貨の損益通算でできること・できないこと

    繰り越せないなら、給料から引いて税金を減らすことはできるの?

    給与所得とは損益通算できず、相殺できるのは同じ年の雑所得の中だけです。

    「損益通算」とは、ある所得で出た損失を、ほかの所得の利益から差し引くことです。

    ただし、損益通算ができるのは不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの損失に限られ、雑所得の損失は対象になっていません。

    そのため仮想通貨の損失は給与所得と損益通算できません。

    一方で、同じ雑所得の中であれば、利益と損失を相殺できます。

    どこまでなら相殺できるのかを整理しておきましょう。

    同じ年の仮想通貨どうしの利益と損失は相殺できる

    同じ年に、ある通貨で利益、別の通貨で損失が出た場合は、差し引きした金額が仮想通貨の所得になります。

    たとえばビットコインで40万円の利益、イーサリアムで30万円の損失が出たら、仮想通貨の所得は差し引き10万円です。

    複数の取引所を使っている場合も、すべての取引所の損益を合計して計算します。

    国内取引所と海外取引所をまたいでいても、同じ年の雑所得であれば相殺の対象になります。

    副業など仮想通貨以外の雑所得とも相殺できる

    雑所得には、仮想通貨のほかにも副業の原稿料やアフィリエイト収入、ネットオークションでの継続的な売上などが含まれます。

    これらも同じ雑所得なので、仮想通貨の損失と相殺できます。

    たとえば副業の雑所得が30万円、仮想通貨の損失が20万円なら、雑所得の合計は10万円です。

    雑所得の合計がマイナスになっても、そのマイナスは給与など他の所得からは引けません。

    雑所得の合計はゼロとして扱われ、残ったマイナス分はその年で消えてしまいます。

    給与所得や株式・FXの損失とは相殺できない

    会社員の方が一番気にするのは、給与と相殺できるかどうかでしょう。

    結論として、仮想通貨の損失を給与所得から差し引いて、源泉徴収された所得税を取り戻すことはできません。

    また、株式の譲渡損失やFXの損失は申告分離課税で別の箱で計算するため、仮想通貨の利益とも損失とも相殺できません。

    仮想通貨の損失と相殺できる所得・できない所得
    相手の所得 相殺できるか 理由
    別の仮想通貨の利益 できる 同じ雑所得の中で合計する
    暗号資産のレバレッジ取引の利益 できる 現行制度では同じ雑所得
    副業・アフィリエイトの雑所得 できる 同じ雑所得の中で合計する
    給与所得 できない 雑所得の損失は損益通算の対象外
    事業所得 できない 雑所得の損失は損益通算の対象外
    株式・FXの利益 できない 申告分離課税で別に計算する

    ※個人の場合・2026年10月時点の制度。

    なお、国内取引所の暗号資産のレバレッジ取引(証拠金取引)は、FXとは違い今の制度では総合課税の雑所得です。

    現物で損失、レバレッジ取引で利益という場合は、同じ年なら相殺できます。

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    仮想通貨の損失が出た年の確定申告はどうする?

    損した年でも確定申告ってしなきゃいけないの?

    損失だけなら原則不要ですが、ほかの雑所得があれば別です。

    損失が出た年の確定申告は、「申告しないといけない人」と「申告しても意味がない人」と「申告したほうが得する人」に分かれます。

    どれに当てはまるかを、順番に確認していきましょう。

    仮想通貨の損失だけなら確定申告は原則不要

    1年間の仮想通貨の損益がマイナスで、ほかに申告が必要な所得もなければ、確定申告をする必要はありません。

    税金がかかる所得がないためです。

    また、損失を申告しても翌年に繰り越せないので、申告によって税金が戻ってくることもありません。

    株の場合は「損失を繰り越すために申告する」意味がありますが、今の仮想通貨にはその理由がないのです。

    相殺したあとの金額で20万円を判定する

    会社員の場合、給与以外の所得の合計が年20万円を超えると確定申告が必要です。

    この20万円は、損益を相殺したあとの金額で判断します。

    たとえばビットコインの利益が35万円でも、同じ年にソラナで20万円の損失を確定させていれば、仮想通貨の所得は15万円です。

    副業などほかの所得がなければ、20万円以下なので所得税の確定申告は不要になります。

    確定申告をしたほうがいいケース

    次のような場合は、損失がある年でも確定申告をすることになります。

    損失がある年でも申告が必要・有利になる例

    • 副業の雑所得があり、仮想通貨の損失で相殺すると税金が減る
    • 医療費控除やふるさと納税で、もともと確定申告をする
    • 相殺しても給与以外の所得が20万円を超えている
    • 個人事業主・フリーランスで毎年申告している

    確定申告をする年は、20万円以下の雑所得も含めてすべて申告します。

    副業の雑所得を申告する人は、仮想通貨の損失を入れ忘れると、本来より多く税金を払うことになります。

    損失を確定させた取引の記録も、忘れずに集計しておきましょう。

    住民税の申告も忘れない

    所得税の「20万円以下なら申告不要」というルールは、住民税にはありません。

    相殺したあとの雑所得がプラスで残っている場合は、20万円以下でも住んでいる市区町村へ住民税の申告が必要です。

    雑所得の合計がマイナスやゼロなら、住民税の申告も原則として不要です。

    損失の金額は総平均法か移動平均法で計算する

    損失がいくらなのかは、売却額から取得価額を引いて計算します。

    取得価額の計算方法には総平均法と移動平均法があり、届け出をしていなければ総平均法になります。

    総平均法は、1年間に買った同じ通貨の平均単価を取得価額にする方法です。

    取引が多い場合は、国税庁の「暗号資産の計算書」や、取引履歴を読み込んで自動計算する損益計算ツールを使うと手間が減ります。

    申告書の作り方は、仮想通貨の確定申告のやり方を解説した記事にまとめています。

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    2028年の改正で仮想通貨の損失を3年間繰越できる見込み

    えっ、そのうち仮想通貨も損失を繰り越せるようになるの?

    2028年から、特定暗号資産は3年間繰り越せる見込みです。

    2026年3月31日に成立した令和8年度税制改正で、暗号資産の課税ルールが大きく変わることが決まりました。

    損失の扱いも変わるので、これから取引を続ける人は内容を押さえておきましょう。

    特定暗号資産は20.315%の申告分離課税に変わる

    改正の柱は、一定の要件を満たす「特定暗号資産」の利益に、上場株式と同じ20.315%の申告分離課税を適用することです。

    今は所得が増えるほど税率が上がり、最大55%になりますが、改正後は利益の大きさにかかわらず一律の税率になります。

    対象には現物の売買だけでなく、暗号資産のデリバティブ取引やETFも含まれます。

    損失を翌年以降3年間繰越控除できる

    損失の面で大きいのは、特定暗号資産の取引で出た損失を、翌年以降3年間繰り越して利益から差し引けるようになる点です。

    さきほどの例のように、ある年に50万円の損失、翌年に50万円の利益が出た場合でも、損失を繰り越せば翌年の税金をゼロにできるようになります。

    株式の場合、損失を繰り越すには損失が出た年から毎年続けて確定申告をする必要があります。

    仮想通貨も同じ仕組みになると考えられるので、改正後は「損失の年こそ申告する」という意識が大切です。

    適用は2028年1月からが有力

    新しい制度の適用開始は「改正法の施行日の属する年の翌年1月1日以後の譲渡等」とされ、2028年1月からが有力です。

    つまり2026年・2027年の取引は、今と同じ総合課税のままで、損失の繰越もできません。

    2027年までに出た損失を、2028年以降の利益から差し引くことはできない見込みなので、改正を待って損失を放置するのはおすすめしません。

    海外取引所やDEXの取引は対象外

    分離課税と繰越控除の対象になるのは、特定暗号資産の取引に限られます。

    海外取引所での取引、DEX(分散型取引所)での取引、個人間の取引、マイニングなどは、改正後も総合課税の雑所得のままです。

    現行制度と改正後(見込み)の比較
    項目 現行(2027年まで) 改正後(2028年から有力)
    課税方法 総合課税(雑所得) 申告分離課税
    税率 5〜55% 20.315%
    損失の繰越 できない 3年間できる
    対象 すべての暗号資産 特定暗号資産のみ
    海外取引所・DEX 総合課税 総合課税のまま

    ※2026年10月時点の情報。細かい要件は今後の政省令や国税庁の案内で確認してください。

    改正後に繰越控除の恩恵を受けたいなら、国内の登録業者で取引しておくことが前提になります。

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    仮想通貨の損失をむだにしないための対策

    繰り越せないなら、損失を少しでも活用する方法ってないの?

    利益が出た年に、含み損の通貨を売って相殺するのが基本です。

    今の制度では、損失は「同じ年のうちに使う」しかありません。

    そのため、年の途中で損益を把握して、年末までに手を打つことが大切です。

    利益が出た年は年内に含み損の通貨を売って相殺する

    ある通貨で利益を確定させた年に、別の通貨で含み損を抱えているなら、年内に売って損失を確定させると利益と相殺できます。

    いわゆる「損出し」と呼ばれる方法です。

    たとえばビットコインで40万円の利益を確定したあと、含み損30万円のイーサリアムを12月中に売れば、所得は10万円に減ります。

    会社員でほかの所得がなければ、20万円以下になるので所得税の確定申告も不要です。

    ただし、売るのは「この先も値上がりを待つ理由が薄い通貨」に限るのが基本です。

    税金を減らすために売った結果、そのあとの値上がりを逃すこともあるので、相場の見通しと分けて考えましょう。

    同じ年に買い戻すと損失が小さくなることがある

    含み損の通貨を売ってすぐ買い戻すと、総平均法では計算が思いどおりにならないことがあります。

    総平均法は1年間に買った同じ通貨の平均単価で取得価額を決めるため、同じ年に安く買い戻すと平均単価が下がり、売却時の損失が小さく計算されます。

    確実に損失を確定させたいなら、買い戻しのタイミングや計算方法を事前に確認しておきましょう。

    年末の前に損益を計算しておく

    損失を使える期限は、その年の12月31日です。

    年が明けてから「去年のうちに売っておけばよかった」と気づいても、損失はもう使えません。

    11月ごろまでに、その年に確定した利益と損失、保有中の通貨の含み損益を一度計算しておくと、年内に打つ手が見えてきます。

    年末前にやっておきたいこと

    1. 使っているすべての取引所から取引履歴をダウンロードする
    2. 損益計算ツールや国税庁の計算書で、確定した損益を出す
    3. 保有中の通貨ごとに含み益・含み損を確認する
    4. 相殺したほうがいいかを判断し、売るなら12月31日までに約定させる

    取引が大きいなら法人化も比較する

    法人で仮想通貨を取引する場合、青色申告をしていれば損失を最大10年間繰り越せます。

    また、本業の損益と仮想通貨の損益を相殺することもできます。

    ただし、法人には期末の時価評価課税や設立・維持のコストがあり、2028年からの改正で個人の税率が下がれば、税率の面での利点は小さくなります。

    取引の規模が大きく損益の振れ幅も大きい人は、税理士に相談したうえで比較するとよいでしょう。

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    損益の管理がしやすい仮想通貨取引所の選び方

    損益をちゃんと管理するなら、どんな取引所を使えばいいの?

    年間取引報告書を出せる国内取引所に絞るのがおすすめです。

    損失を年内に相殺するにも、確定申告で正しく計算するにも、取引の記録が整っていることが前提です。

    これから仮想通貨を始める人や、取引所を見直したい人は、次のポイントで選ぶと損益の管理が楽になります。

    年間取引報告書をダウンロードできる国内取引所を使う重要度:★★★★★

    国内の取引所では、1年間の取引をまとめた年間取引報告書を、翌年の1月ごろに会員ページからダウンロードできます。

    この報告書の数字を国税庁の計算書に入れれば、損益の計算がぐっと楽になります。

    海外取引所の多くはこうした報告書がなく、取引履歴を自分で集めて円に換算する必要があるので、損失の把握にも手間がかかります。

    改正後の特定暗号資産を扱える登録業者を選ぶ重要度:★★★★☆

    2028年からの改正で分離課税と3年繰越の対象になるのは、特定暗号資産の取引です。

    海外取引所やDEXの取引は対象外なので、改正後の恩恵を受けたい人は、金融庁に登録された国内の取引所で取引しておくのが前提になります。

    使う取引所の数を絞って記録を一本化する重要度:★★★☆☆

    取引所をいくつも使い分けると、損益を合計するときに履歴を集める手間が増え、計算ミスも起きやすくなります。

    メインの取引所を1〜2社に絞っておけば、年の途中で損益を確認するのも簡単です。

    送金や入出金の記録もまとめて管理できるので、取得価額の計算がずれる心配も減ります。

    特に、取引所から別の取引所やウォレットへ通貨を送ると、送った先での取得価額が分からなくなり、損失を正しく計算できなくなることがあります。

    送金の日時と数量、そのときの円換算の価格をメモしておくだけでも、年末の損益計算がずっと楽になります。

    損失を年内に相殺できるかどうかは、こうした日ごろの記録で決まると考えておきましょう。

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    仮想通貨の損失繰越のよくある質問

    仮想通貨の損失を確定申告すると税金は戻ってきますか?

    仮想通貨の損失は給与所得などと損益通算できず、翌年にも繰り越せないため、損失だけを申告しても源泉徴収された税金は戻りません。ただし、副業の原稿料やアフィリエイト収入など、ほかの雑所得がある場合は、仮想通貨の損失と相殺することで雑所得の税金を減らせます。

    去年の仮想通貨の損失を今年の利益から差し引けますか?

    今の制度では差し引けません。仮想通貨の損失は雑所得の損失で、翌年以降に繰り越す規定がないためです。去年の損失は去年の雑所得の中でしか使えず、今年の利益にはそのまま税金がかかります。

    仮想通貨の損失と株の損失や利益は相殺できますか?

    相殺できません。上場株式の損益は申告分離課税の譲渡所得等として別に計算し、仮想通貨は総合課税の雑所得として計算するためです。2028年からの改正で仮想通貨の一部も申告分離課税になる見込みですが、株式との相殺の扱いは今後の案内で確認が必要です。

    2027年までに出た損失は、2028年からの繰越控除に使えますか?

    使えない見込みです。新しい制度は2028年1月以後の譲渡等から適用されるのが有力で、それより前の損失は今と同じく繰り越せません。改正を待って損失を放置せず、同じ年の利益と相殺できる場合は年内に対応しておきましょう。

    海外取引所で出た損失も国内取引所の利益と相殺できますか?

    今の制度では、海外取引所と国内取引所の損益はどちらも雑所得なので、同じ年であれば相殺できます。ただし、海外取引所の取引は取引履歴を自分で集めて円に換算する必要があります。また2028年からの改正後は、海外取引所の取引は分離課税の対象外となり、総合課税のまま残る見込みです。

    損失を出すためにいったん売って、すぐ買い戻しても問題ありませんか?

    売って買い戻すこと自体は禁止されていませんが、総平均法で計算している場合は、同じ年に買い戻すと平均の取得単価が変わり、思ったほど損失が出ないことがあります。取引手数料やスプレッドもかかるので、計算方法を確認したうえで判断しましょう。

    取引所が倒産したりハッキングされたりして失った仮想通貨は損失にできますか?

    状況によって扱いが変わるため、一律には言えません。返ってくる見込みがあるのか、いつ損失が確定したのかなどで判断が分かれるので、該当する場合は税務署や税理士に相談してください。

    仮想通貨の損失繰越と損益通算のまとめ

    仮想通貨の損失は、今の制度では雑所得の損失として扱われるため、翌年以降に繰越できません。

    給与所得や事業所得との損益通算もできず、相殺できるのは同じ年の仮想通貨どうしや副業などの雑所得の中だけです。

    損失だけの年は原則として確定申告は不要ですが、ほかの雑所得がある人や医療費控除などで申告する人は、損失も含めて計算しましょう。

    2026年3月に成立した税制改正で、2028年1月からは特定暗号資産に20.315%の申告分離課税と3年間の繰越控除が認められる見込みです。

    ただし2027年までの損失は対象外となる見込みで、海外取引所やDEXの取引も総合課税のまま残ります。

    今の制度で損失をむだにしないためには、年末の前に損益を計算し、利益が出た年のうちに含み損の通貨で相殺しておくことが大切です。

    これから仮想通貨を始めるなら、年間取引報告書をダウンロードできて改正後の分離課税にも対応しやすい国内の取引所を選んでおくと、損益の管理がぐっと楽になります。

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